POSレジ業界について特集②【モバイルオーダー】
2023年6月28日
コロナ渦の中、POSレジ業界も変容を続けています。
モバイルオーダー流行の背景は、
コロナによってお客様は人と接するのを極力避けたいという 根本的なニーズから生まれました。
<①モバイルセルフオーダー>
<②テーブルトップオーダー>
<③セルフ式 券売機>
この3つが主流となっています。
モバイルセルフオーダーとは、簡単にいうと 「お客様自身の携帯でお店で注文する仕組み」です。
飲食店で席に座り、自分のスマホで注文するので店員様との対話をせずに注文ができるようになります。
この仕組みは、実は、中国が世界の中で一番先行して 進んだ仕組みで、今その仕組みが日本に入ろうとしています。
IT先進国の中国の飲食店では、モバイルセルフオーダーが主流で、 いろんな課題や問題点も浮き彫りになっています。
<メリット>
・設備投資が少ない →お客様のスマホを使うので飲食店の端末投資費用を抑えられる
・オーダー時に会話しないので、コロナ対策となる
→ビニールシールドなど物理的な壁でなく、そもそもお客様と店員が接することがない
(テーブル上に置かれたタブレットでオーダーをする仕組みと同じ原理)
→コロナ対策という点は、テーブルオーダーよりさらに進んでいる
(0テーブルオーダーの場合、他のお客様が触った端末を触れることになるので。除菌しているとはいえ なんとなく気になる人もいる)
・IT導入補助金対象なので、ソフトウェア投資額が少額でできる点 →詳細はIT導入補助金特集で書きます
<デメリット>
・セキュリティー面が課題 →先行の中国の事例では、テーブルに貼ったQRコードに偽のシールを貼り付けて、スキミングを行う事例が出ました。 簡単にいうと、席に座って、QRコードを読むと同じ画面だけれど、オーダーするとお店の厨房ではなく偽コピーサイトで注文されてしまうという事案 →中国は、この事案を受けて、QRをシール式をやめて画面でQRを発行し、都度QRのコードを変える方式が主流です。
・販売管理面が煩雑になる点 →日本の飲食店、特に複数店舗を運営されている企業様にとっては この部分が一番大問題です。
つまり、既存のポスレジスターと連携していないため(一部連携しているものも出てきているが、多くのモバイルセルフは単独型) モバイルセルフオーダーだけ売上がたってしまうため1日のレジ締めを、手計算で合わさなくてはいけないという点が挙げられます。
例えば、5店舗で運営していて、現金・クレジットは一つの画面なのに、モバイルオーダーだけまた別の画面で売上が立ってしまうという問題点です。 →飲食チェーン店は、その特性上、各店舗の特性に合わせて値引き・割引・クーポンなどを管理する必要が出てきます。
もちろん、持ち帰りの軽減税率対応も含めて →現状の日本にあるほとんどのモバイルセルフオーダーは既存posとの連携ができていないため、販売管理ができません。 →モバイルオーダーで決済完了まで行きたいが上記連携問題があるため、より管理が煩雑になる点 接客を楽しみにしているお客様には楽しみが奪われてしまう 料理は、人が創るもの 機械やAIでは決してまねできないスタッフの方の人間性を お客様にお伝えすることができないこと
これこそがモバイルセルフオーダーの仕組みの問題点です。 WITHコロナではないですが、モバイルセルフも通常レジとの併用が 日本では主流になると思われます。